今回は「激務とホワイトどちらを選ぶべきか?」ということについて俺なりの感想を述べていこうと思う。俺自身、まだ社会人1年目なので、経験豊富な上の世代の人よりは浅い感想になるとは思うが、今の1年目という立場だからこその感想もあると思う。
俺自身のための振り返りや記録として、ひとりごとのように述べていく。
激務とは?

まずは激務とはどういうものなのかを考えてみようと思う。激務の定義は正直難しい。
人によって激務の基準が異なるからである。
そこで今回の記事では、次の4つの項目の内、2つ以上を満たす場合を激務と定義してみることにする。
- 睡眠時間が6時間未満になってしまう。
- 休日出勤がある。
- 業務が自分のキャパシティーをかなり超えている。
- 趣味を楽しむ時間がない。
睡眠時間に関しては、日本人の平均睡眠時間が7時間ちょっとということで、それよりも1時間以上短い6時間というのを一つの基準に設定してみた。
今回は少し簡略化するために、このような基準を設けたが、激務の基準は人によって、異なる。正直、自分が激務だと思えば、それは激務認定でいいと思うが、自分の中で激務を定義しておくことは、就活や転職において重要だと思う。
俺の今の状況としては、3と4が当てはまり、1も日によっては当てはまるという感じだ。幸いにも休日出勤はない。
「激務=成長できる」とは限らないと思う

激務推しの意見でよく聞くのは「激務は成長できる」や「激務の経験をしておくことで将来成功できる」というものだ。これは一見正しく思える。事実、成功している人はこの意見をよく述べている。
たしかに、間違いではないと思う。激務から得られる経験値があり、それによってもたらされる成功があると思う。
しかし、これらの意見は激務に耐えることができた人による意見である。その裏には激務によって潰れた人もいるはず。それなのに、成功するには激務が必要という意見ばかりが強調され、潰れた人がいる事実にはあまり触れられず、加えて、ホワイトでは成長できないような印象にもなっている。
このテーマを述べていく上で、「激務によって潰れる人もいる」ということは忘れてはならないと思う。
「ホワイト=成長できない」は本当か?

「激務=成長できる」と同時に述べられることが多い意見に、「ホワイト=成長できない」がある。俺はこれに関しても、疑問がある。
たしかに、「ホワイトだったけど、成長できた」や「ホワイトで成功しました」という意見はあまり耳にしない。ただ、そのような発信をする人が少ないだけだったり、発信のインパクトとしてはあまり強くないために、強調されにくいんじゃないかと考えている。
また、そのような成長・成功の仕方をしている人は性格的に大々的に発信をしないのではないかと思っている。加えて、ホワイトの環境で成功している人は、基本的に独立などをせずにその環境に所属し続けるので、大々的に発信などができないのではないかと思う。
ただ、ホワイト環境だと成功の幅が激務よりは狭いと思ってはいる。激務で成長できている人は元々その業界や企業の年収が高かったり、独立して、起業して富を築いているというパターンが多いイメージがある。
逆に、ホワイトのいい点は、激務の場合のように潰れてしまうというリスクが低いということだ。成功の最大値や最大瞬間風速は激務の方が優れていると思うが、ホワイトの場合、苦しくて潰れてしまうというリスクを避けられるのが、大きなメリットだと思う。
激務はメンタルが鍛えられる

激務経験から得られる最も大きなことがあるとすれば、それはメンタルが鍛えられるということではないかと思う。実際に、自分もどちらかというと激務寄りの職場で働いているが、メンタルは少し強くなったと思う。
しかし、これに関しても、メンタルが逆に終わってしまう危険性も否定できない。激務はハイリスクハイリターンだと今回の記事を書いていて思った。
実際に自分もメンタルが少し強くなったと思う反面、病んでいるのも否めない。
激務の俺vsホワイトの友人

今年、同じ業界の他社に就職している友人2人と話す機会があった。その2人の職場はかなりホワイト寄りな職場で、俺は激務寄りである。
その時に、友人たちが今どんなことをしているか、どれくらいスキルが身についているのかを聞いてみた。
そこでわかったのは、能力やスキルに関しては、友人たちの方が上だった。俺の方が激務であるはずなのに…
一応、技術職的な職種なので、能力やスキルというのは給料や成功に関わってくる。激務なのに、能力が低い原因が気になり、要因はどんなとこにあるのだろうと思いながら、話を聴いてみた。
そこでわかったのは、ホワイトの職場に就職している友人の方が、業務中に上司からのフィードバックをしっかりと受けていたり、自分で勉強する・スキルアップする時間を取ることができていたり、スキルアップに必要な経験を得られているということだ。
俺の職場は忙しくて、なかなかフィードバックをすぐに受けるのが難しい。上司もそんな余裕がないのだ。また、自分のスキルアップをするための時間もなかなか取ることができない。加えて、雑務のような業務の割合が多いため、激務の割に経験が少ない。
成長に激務かホワイトかはあまり関係ない
俺の中で、「成長に激務かホワイトかは関係ない」という一つの結論が導き出された。
もちろん、個人差や業界などによっても、違うところがあると思うが、能力やスキル面においては激務かホワイトかはあまり関係ないと思う。
むしろ、ホワイトの方が良い場合もあると考えている。
成長に必要なのはフィードバックと自己研鑽

では、成長に必要なのは何なのか?
それは「フィードバック」と「自己研鑽」であると思う。
これを考えると、激務ではこれらが満たされにくいので、成長ができない可能性もあると考えられる。加えて、潰れてしまい取り返しのつかないことになることもある。
激務は俺が思っていた以上にリスクが高いと気付いた。もちろん、個人差はあるので、激務がダメというわけではない。
今回の記事だけでは激務に対する解像度が低いと思っている。
今後の転職活動で考えること

まずは、自己研鑽に使える時間があるかどうかをみていく。
「フィードバック」と「自己研鑽」の内、「自己研鑽」は自分の力・努力でどうにかできる部分。「フィードバック」に関しては、上司ガチャ的な要素がある。
もちろん、「フィードバック」についても転職時に考えていくが、まずは自分の努力でどうにかできる「自己研鑽」について考えていこうと思う。
今の職場は、正直忙しすぎて、休日に自己研鑽の時間が取れない。0というわけではないが、圧倒的に時間が足りない。体力も足りない。
加えて、俺は割とメンタルが病んでしまっている方なので、メンタルヘルスにも気をつけていきたい。具体的には、回復時間が必要だと思うので、残業時間や休日日数、業務内容のレベルについてもマッチする転職先を見極めていきたい。
セルフブラックできるのが一番強い

激務やブラックという用語と同時に「セルフブラック」という言葉もよく聞くが、今回いろんなことを考えている中で、「セルフブラック」こそが最強だと思った。
結局、やらされる激務やブラックは成長に繋がりにくい。やらされ感やとりあえず終わらせるための作業になってしまう。受動的なブラックはあまり意味がない。鍛えられるのはメンタルだけ。潰れるリスクもある。
比べて、「セルフブラック」は自分が実績や成果を得るために、能動的に行うブラック。これは成長につながると思っている。
セルフブラックを満たすためには、受動的な業務で1日のエネルギーが全て消費されてしまうような環境を選ばないことだと思う。
まとめ

昨今の激務を推奨する風潮には注意が必要だと思った。俺みたいに激務に対する解像度が低いまま、就職してしまうと、成長どころかどん底に堕ちてしまう可能性もある。
激務を選ぶ目的をはっきりとさせておかなければならない。激務を選ぶことが目的なのか、成長することが目的なのか。自分が求めている成長に激務が本当に必要なのか。これくらいのことだけでも考えておくべきだと思う。
正直、多くの人にとって人生に激務なんて必要ないのではないかと思っている。